東京高等裁判所 昭和33年(ネ)501号 判決
次に控訴人は、被控訴人は大山寅平から同人の訴外会社に対する金六〇万円の債権譲渡を受けたとのみ主張し、第三者たる控訴人及び小暮松雄に対する対抗要件を具備していないから、被控訴人は右債権の取得をもつて控訴人に対抗し得ないと主張する。しかし民法第四六七条所定の対抗要件を要する債務者以外の第三者とは、例えばその債権を二重に譲受けたもの又はその債権を差押えた債権者のごとく、当該債権について譲受人の地位と両立しない法律上の地位を取得したものを指称すると解すべきところ、前記三、に説示したとおり、小暮松雄は被控訴人に対し新たに債務を負担するに至つたものであり、控訴人は小暮松雄の債務につきその連帯保証人となつたものにすぎないから、いずれも右法条の第三者に該当するものとはいえなく、控訴人の主張はその前提を欠き理由がない。
(二宮 奥野 大沢)